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交通事故!突然被害者になったあなた。さて何からする?

交通事故の被害者は医療費をどうすべきなのか

2019-10-17

交通事故に遭ってしまったときには怪我をして病院での治療が必要になることがあります。入院によって多額の費用がかかることもあれば、軽い傷だけで問診を受けて終わることもあるでしょう。このようなときに医療費はどのようにして支払うべきなのでしょうか。

加害者に対して請求できるのかについて詳しく理解をしておきましょう。


交通事故の被害者なら加害者に請求可能

交通事故によって負ってしまった怪我を治療するために病院にかかった場合には医療費を全て自分で負担する必要はありません。基本的には交通事故の加害者に請求することができるので、事故に遭って警察に連絡したときに相手の連絡先を聞いておくようにしましょう。

ただし、医療費は全て請求できるというわけではなく、交通事故によって必要になった怪我に限定されるので注意が必要です。

例えば、他の原因で右手の親指を骨折して治療をしている最中に車ではねられてしまって右足を骨折、腰を打撲したという場合もあるでしょう。この際に医療費として請求できるのは右足の骨折と腰の打撲に対するものだけなのです。

ただ、右手の親指の骨折が治りかかっていたのに交通事故のせいで状態が悪くなってしまったというケースもあるでしょう。その場合にはきちんと経過を追っていて証拠を示せることにより医療費を請求できるようになるのが原則です。

医師に相談して状態がどう変わったかを必ず確認してもらうようにしましょう。

医療費はどこまで請求できるのか

交通事故の被害者は医療費として加害者にどんなお金まで請求することができるのでしょうか。医療にかかったお金だけでなく、医療を受けるために必要になったお金についても請求できるのが原則になっています。例えば、近くのクリニックに歩いて行って診療を受けたら、大きな病院でないと利用できないと言われて紹介状をもらったとしましょう。

そして、その病院は遠いので自宅からタクシーで行き、その後も通院はタクシーで往復したとします。この場合にはクリニックでは初診料、診療料、紹介状の費用といったお金を全て請求可能です。また、病院で受けた治療にかかわる費用に加えて交通費のタクシー代も請求できます。

過失割合によってどのくらい受け取れるかが違う

加害者に医療費を請求すると全額を負担してもらえるというのが妥当だと思われるかもしれませんが、実際には一部しか負担してもらえないこともあります。

これは過失割合によって医療費の負担がどうあるべきかが異なるからです。例えば、歩道を歩いていた人に対して車道から車が突っ込んだという形であれば車の運転手の過失割合が100%となるでしょう。

この場合には歩行者が支払う医療費は全て加害者の運転手が負担することになります。しかし、歩行者が赤信号で飛び出しをしたところで車がぶつかってしまったという場合には歩行者にも過失があると判断され、医療費は一部しか負担してもらえないこともあります。

一方、交差点を走る車に横から別の車が衝突するという交通事故もあります。横から突撃した車が前方不注意で、明らかに安全に停止できるのにぶつかっていったとなるとそのドライバーが加害者で、過失はほぼそのドライバーにあると考えられるでしょう。

しかし、実は横からぶつかった車が走っていたのが優先道路で、急ブレーキをかけても止まれない位置で車が出てきたとなると過失は両方のドライバーにあります。もしかすると加害者と被害者の立場が逆転してしまう可能性もあるので、被害に遭ったという気持ちなのに加害者として医療費を払わなければならない場合もあるのです。

このような複雑な状況になっていると裁判になることもあります。医療費の支払いだけでなく慰謝料請求なども問題になり、長期的な裁判になることも少なくはありません。

支払いについての留意点を押さえておこう

交通事故の被害者になって病院で治療を受けたときに、医療費の支払いはどうしたら良いのかと悩む場合もあるでしょう。

単純なのは立て替えておいて領収書を用意し、加害者に請求するという流れです。ただ、多額の医療費がかかってしまって全額を立て替えるのは無理だという場合もあります。その場合に加害者に直接支払いをしてもらうことができるかどうかはケースバイケースです。

加害者は医療費の支払いを全て自分で負担することはなく、保険を適用して支払ってもらうという形を取ります。その支払い元がどこかによって対応に違いが生じるのです。車の所有者が必ず加入しなければならない自賠責保険の場合には直接支払いに対応してもらうことが可能です。

しかし、任意保険での支払いになる場合には病院が対応してくれなくて立て替えることになる場合もあります。また、過失割合がはっきりとしていない段階では自分で支払いをして加害者に請求するという流れになるのが一般的です。

治療内容によっては完了時にまとめて支払う形にできる場合もあるので、金額が大きくて立て替えるのが難しいときには病院に相談するようにしましょう。

保険治療を受けるべきかも知っておこう

医療費を加害者が負担してくれるのなら自由診療を受けてより良い形で治療を進められるようにしたいと考える人もいるかもしれません。確かに保険治療の場合には傷跡がはっきりと残ってしまうけれど、自由診療で対応してもらうと傷跡が目立たなくなるといったケースもあります。

その場合に自由診療をすぐに選んでしまうのはリスクが高いので気をつけましょう。保険治療を受けた場合に過失が加害者の方にしかないのであれば全額を支払ってもらうことができます。しかし、保険治療を選べる状況で自由診療を選択した場合には全額は負担してもらえないこともあるのです。

どのくらいの対応をしてくれるかはケースバイケースなので、自由診療を受けたいということを医師や加害者の保険会社に相談してみましょう。場合によっては弁護士に相談してこの場合に自由診療を受けても全額を請求したら支払ってくれるのかを判断してもらうのも大切です。

自由診療を受けなければならない明確な根拠があれば全額を負担してもらえることがあります。その判断に客観性がないと裁判になったとしても負けてしまうので弁護士に聞いてみるのが無難です。ただ、判例的には負ける状況でも加害者が支払うと言ってくれればそれで済むので、直接あるいは弁護士を通して交渉してみるのが大切です。